ニュース&ブログ
【処置方法】捻挫は固定すれば治るか?
捻挫ごときと考えてはいけません!
たかが捻挫、されど捻挫捻挫というと、なんか軽く見られがちですが、決して簡単に考えてはいけません。
軽く見るとケガをしやすい関節になってしまう事もあります。
スポーツ選手にとっては、その後の選手生命を左右する重大なケガの一つといえますし、一般人にとっても、ちゃんと治さないと、クオリティオブライフ(生活の質)を左右する大きな問題となります。
「捻挫」とは
言葉の通り ねじって、くじくことです。関節は骨と骨が靭帯によってつながれています。
靭帯を何らかの外力によって引き伸ばされて正常な動きの範囲を超えてしまう事により切れたり、傷めたりすることを言います。
外力の強さにより、痛む程度が変わり、力が強ければ強い程 、重症になります。
一番多いのは、足首、手指、膝、肘などです。
症状としては、
内出血と炎症が起こり、圧痛(患部を押すと痛む)安静にしていても痛む(自発痛)
関節がガクガクして不安定な感じがする
応急処置
ただちに安静にします。すぐに患部の状態を調べましょう。
痛みのある部分に変形がないかどうか左右を見比べて腫れや皮膚の色を見る
大きな変形がある場合は脱臼や骨折を疑う
関節をゆっくり動かすことが出来るかみてみる
異常な音がしないか
その場合も骨折の可能性あり
関節がグラグラしていないか
関節が不安定ならば靭帯が断裂しているかも
いたみのある所を冷やす
氷で患部と周囲を冷やす(一番大事)
患部とその周囲を弾性包帯で圧迫し、固定する。
きつく締めすぎないように注意して、関節が動かないようにする。
「医師の診察の必要性」
痛みや腫れがひどい場合、関節がグラグラと不安定な時は応急処置の後に医師の診察が必要です。すぐに受信できない時は次の日でもかまいませんから、念のため受診して下さい。
捻挫が軽度の場合
テーピングや包帯で固定して湿布で終わり という事が多いのですが、レントゲンに写らなくても骨のズレは必ずあります、「必ず」です。
このズレを治さないことには痛みは取れにくく、癖になります。
ズレを治す治療を整復といいますが、それをするかしないかでその後の生活や選手生命が全然違ってきます。
これは熟練したテクニックと経験が必要になりますから、誰でも出来る訳ではありません。
捻挫の治療は我々治療家の実力が試される最たるものなのです。
捻挫が重度の場合
重度の捻挫の場合は整復した上でギプスなどでの固定が必要です。このギプス固定もきちんと整復してからするかどうかで後の治り方が違ってきます。
この整復というひと手間がものすごく大事なのです。
「骨は大丈夫ですね、湿布しときましょう」
などと簡単な話ではありません。
また、状況によっては切れた靭帯を繋ぐ手術が必要なこともあります。
たとえ、捻挫といえどバカにしてはいけません。
たかが捻挫、されど捻挫です。